「環境医学」講座は2002年4月に、それまでの講座名であった「環境衛生学」講座を改めて新たにスタートしました。教室研究の基本は、人の生活や生命に影響を及ぼす環境要因を解明し、人々の健康増進に資することを大きな目的としています。ちなみに「衛生」という言葉は、長與専齋(ながよせんさい)が明治政府のヨーロッパ視察において、ドイツ語で生命や生活を守る概念であったHygiene(ハイジーン)の和訳として「衛生」の語を用いたことに始まります。

これまで4人の教授のもと、一貫して健康障害や健康の保持増進における社会的要因との関連性、とくに労働環境と健康障害に関する研究(労働者の健康をまもる)を行っています。教育面では医師法(第1条)にある「医療と保健指導を司ることによって、公衆衛生の向上と増進に寄与し、国民の健康的な生活を確保する」を地域医療の場で実践できる医師の養成を目標としています。パブリックヘルスマインド(Public Health mind)を有する医師、つまり家庭や地域、社会の中で個人(患者さん)だけでなく集団の健康を考え、個人に対しては地域の様々な生活支援サービスを活用する社会的処方もできる医師になってもらいたいと考えています。

講座のモットーは1)自由な気風を大切に、2)外部との交流を盛んに、3)活気ある教室づくり、です。

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