研究会

研究トピック

環境省 環境研究総合推進費
「風力発電等による低周波音・騒音の長期健康影響調査に関する疫学研究」

1) 研究の概要

地球温暖化や原発事故により、再生可能エネルギーの利用に関する関心が高まっています。 風力発電は再生可能エネルギーの一つですが、これが発する低周波音・騒音が実際に我々の健康へ及ぼす影響については 現時点において明らかとはなっていません。この影響を明らかとする為に、既に風力発電施設が稼働している地域住民の方々を 対象に疫学研究(横断的研究)を行い、低周波音・騒音が健康影響の危険因子である可能性について検討します。 更にこの結果をふまえ、将来的には新規風力発電設置地区における健康影響予測評価を行います。ちなみに、この研究は環境省の 環境研究総合推進費によるものであるため、個人に対する調査が目的ではなく、また特定の企業から依頼されたものでもありません。

2) 研究の意義・目的・及び研究期間

  1. 研究の意義
    これまで明らかではなかった風力発電施設による低周波音・騒音が健康に及ぼす影響の可能性を検討し、 さらに今後の風力発電騒音に対する行政対応指針の整備や環境影響評価に健康影響の視点を導入した事前評価手法による 有用な情報提供が期待されます。
  2. 研究目的
    風力発電施設による低周波音・騒音ばく露が長期健康影響の危険因子である可能性について検討する。
  3. 研究方法
    風力発電が設置されている地域の皆さんに、調査票(アンケート)に答えていただき、お住まいの位置を同封されている地図上へ 印をつけていただきます。得られたデータの分析を行い、どのような背景の方に、どのような健康影響が出ているのかを解析します。
  4. 研究期間
    2013年12月~2016年3月(2年4ヶ月間)

3) 研究組織

  1. 久留米大学医学部環境医学講座:石竹達也(研究代表)、森松嘉孝
  2. 帝京平成大学地域医療学講座:原邦夫
  3. 産業医科大学公衆衛生学講座:藤野義久、久保達彦

4) 成果の公表

本研究は環境省環境研究総合推進費による研究であるため、その成果に関しては環境省へ報告し、かつ関連学会や学術誌・報告会等で 公表する予定となっております。また、利用目的が妥当と判断される場合、倫理審査委員会を通した上で研究の結果を他の機関へ提供する 場合があります。

5) 各種費用について

本研究に関する費用はすべて、平成25年度環境研究総合推進費(課題名:風力発電等による低周波音・騒音の長期健康影響に関する疫学研究)から 負担されます。

6) 問い合わせの際の連絡先

久留米大学医学部環境医学講座
電話: 0942-31-7552 FAX : 0942-31-4370
石竹達也(代表)、森松嘉孝(事務局)、倉岡佐知子(事務担当)