文部省が平成8年度より開始した私立大学ハイテクリサーチセンター整備事業に、「久留米大学先端癌治療研究センター」は平成8 (1996) 年7月1日付けで選定されました。私立大学ハイテクリサーチセンター整備事業は、私立大学における先端的な学術研究基盤を強化し、我が国の科学技術の推進を図ることを目的とし、最先端の技術プロジェクトの実施に必要な研究施設・研究装置・研究費・研究スタッフに対して総合的支援を行なう事業であります。平成8年度は全国で22私立大学の22研究センターが選定されました。医学関係では4校が選ばれ、九州地区では本学のみが選定されました。
当センターは、久留米大学医学部キャンパス内にある医学部基礎2号館4階全フロアーを全面改造して新設され、最新の研究設備装置を設置することにより立ち上げられました。
我が国では現在、がんは死亡率の第1位を占めており、4人に1人以上ががんで亡くなっています。特に北部九州地区では肺がんや胃がんに加えて肝がんが多発しており、地域社会からもがん治療研究に対する強い要望が出されております。本学では従来より医学部および分子生命科学研究所を中心にがん治療の臨床および研究面で多くの実績をあげてきており、国内外において高い評価を得ています。当センターの開設により、人類の悲願であるがん制圧を目指した画期的な治療開発のための研究が一層充実されるものと期待されます。
本学では平成10年に「集学的治療センター」が新設されました。集学的治療センターには、外科療法、化学療法、放射線療法、および免疫療法の専門家が集い、個々のがん患者の病態に最適の治療が行なわれるのみならず、緩和ケア病棟も新設され、「クオリティ・オブ・ライフ」を重視する先端的がん看護も実施しております。したがって、先端癌治療研究センターにおける「がん治療研究」と集学的治療センターにおける「がん治療・がん看護」のそれぞれが中核的機構として完備された本学は、今後、本邦の私立大学としては初めて東南アジア諸国にも門戸を開いた総合的がんセンターとして発展することが期待されています。
当初、がんワクチン部門、肝癌研究部門、細胞発生工学部門の3部門で立ち上げられた当センターは、平成14年1月、細胞発生工学部門のかわりに分子外科部門が設置され新たな陣容として再出発しています。


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