教育活動

概要

医学を学ぶ上で、人体の構造を理解することは最も重要な基盤の一つです。解剖学には大きく分けて肉眼レベルの解剖と顕微鏡レベルの解剖があり、当教室は主に顕微鏡レベルの解剖を担当しています。科目としては、1年生後期の「人体の構築Ⅰ(内臓系)」、および「組織学実習」がこれに相当します。また、2年生前期の「発生学」と「人体の構築Ⅱ(脳神経系)」の講義も担当しています。

人体の構築Ⅰ:1年生後期

1年生の後期では、「人体の構築Ⅰ」で肉眼レベルから組織レベルまでの人体の構造を学びます。このうち、当教室は「消化器」、「呼吸器」、「リンパ・免疫」、「泌尿器」、「内分泌」、「生殖器」、「感覚器」の講義を担当しています。組織の形態と機能は密接に関連しているため、単に形態を学ぶのみではなく、機能との関連を意識した講義を行なっています。

組織学実習:1年生後期

「人体の構築Ⅰ」と並行して、実際に顕微鏡を用いて組織標本を観察する組織学実習を行なっています。組織学総論から始まり、全身の組織を器官ごとに観察する組織学各論へと進みます。実習では、各自が顕微鏡を操作して組織標本を観察し、スケッチを行うことで、講義で学んだ知識を振り返り、深め、定着させることを目標としています。また、本物の人体の組織を観察することで、医学生としての自覚を促し、学習態度を身につける重要な機会でもあります。

発生学:2年生前期

人体の構造を学ぶ上で、その構造がどのようにして形成されるかを理解することは重要です。「発生学」では、一つの受精卵がどのようなプロセスを経て人体を形成するのかを学びます。また、正常な発生プロセスが破綻した場合に起こる病態や、人為的に発生プロセスを再現する最新の研究手法についても触れます。

人体の構築Ⅱ:2年生前期

人体の中枢である脳と、脳への入力・出力を担う、全身に張り巡らされたネットワーク(神経系)について学ぶ科目です。本科目は、肉眼・臨床解剖部門が担当する脳実習と関連しています。