教室紹介

History教室の歴史

  1. 久留米大学医学部 形成外科・顎顔面外科学講座
  2. 教室紹介
  3. 教室の歴史

初代教授田井 良明先生

2代目教授清川 兼輔先生

久留米大学形成外科・顎顔面外科学講座は、1984年2月に慶應大学形成外科助教授であった田井良明先生が久留米大学病院に赴任し、形成外科を開設したことに始まります。

田井良明先生は、1970年代日本の再建外科のパイオニアとして国立がんセンター頭頸部外科で再建外科を担当していましたが、1973年、当時久留米大学耳鼻咽喉科の教授であった平野実先生の招きにより、久留米大学で講演と手術のデモンストレーションを行いました。

当時は形成外科の黎明期で、その新しいコンセプトと手技は、久留米大学に衝撃を与えました。これを機に、田井先生はたびたび久留米大学に手術に訪れるようになり、次第に形成外科の必要性が認知されていきました。そして、1984年長崎大学に次いで九州で2番目となる形成外科の開設に至ります。

田井先生は、他科とのチーム医療の重要性を常々指導してきました。単独の科では不可能な治療も、形成外科がコーディネーターとなって関連各科が協力することで可能になります。このコンセプトは、各科の垣根が低い久留米大学にマッチし、頭頸部や頭蓋底手術など数々の先進的で高度な治療の開発と成功に繋がりました。そして、このチーム医療の精神は、教室のDNAとして今に受け継がれています。

1990年、久留米大学病院の診療科から、久留米大学形成外科学講座となり田井良明先生が初代主任教授に就任しました。2002年には、診療内容をわかりやすくすることを目的に、講座名を形成外科・顎顔面外科学講座に変更しました。そして2005年2月清川兼輔先生が2代目主任教授に就任しました。

清川先生は多くの臨床、研究、教育にて多大なる貢献をしました。大きな臨床研究の業績として、創内持続陰圧洗浄療法(IW-CONPIT)の開発があり、これによって極めて難治性であった重度の感染創を短期間で治癒させることを可能としました。 また、学会活動として日本形成外科学会を始め多くの関連学会で評議会や委員会の委員長および理事そして理事長や副理事長を務めました。また、学内の発展のみならず、学外でも形成外科専門医研修プログラムや形成外科診療ガイドラインの作成にも携わり、日本の形成外科の発展に多大なる貢献を行いました。

2025年2月から、私、力丸英明が3代目主任教授に就任しました。チーム医療や再建外科のDNAを引き継ぎつつ、美容外科、再生医療、抗加齢医療などの新しい分野も取り入れて、教室をさらなる高みにへと導いていきたいと考えています。