研修について

Message先輩からのメッセージ

  1. 久留米大学医学部 形成外科・顎顔面外科学講座
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  3. 先輩からのメッセージ

Message先輩からのメッセージ

形成外科専門医に向けて、日々切磋琢磨しながら頑張っている若手医師からのメッセージをご紹介します。

  • 2018年度入局佐藤 真央先生

    "病気は治っても、傷痕がこんなに汚かったら嫌だなあ。"昔、家族や周りの人たちの手術の跡を見て、そう思った記憶があります。

    医学部に進学し、自分はなるなら外科系かなと考えていたある日、形成外科の授業が始まりました。文字よりも症例写真の提示が多かったのですが、誰もが縫うのを諦めそうなぐちゃぐちゃの顔が元通りになったり、先天的に耳のない子供の耳を作ったり、乳癌で失った乳房を再建したりするのを見て、"形成外科って何て繊細でクリエイティブな科なんだ!私が進むべき科はここだ!"と大きな衝撃を受けたのを覚えています。それ以来形成外科医になりたい気持ちは一切ブレず、2年間の研修を経てついに久留米大学形成外科に入局し、憧れの形成外科医となりました。

    この医局を訪ねた時に感じたのは、医局の先生方の形成外科への熱意と、若手医局員への厳しくも温かい指導がなされているということでした。久留米大学形成外科では外傷・先天奇形・再建・美容と幅広く症例を扱っているため勉強することも多く、また再建などのロングオペでは体力も必要になるためとてもハードではありますが、温かくて愛情たっぷりのこの医局なら楽しくやっていける、成長していける、と確信し入局を決めました。

    1年目は関連施設での勤務でしたが、上級医の熱血指導の下多くの症例を執刀・担当させて頂き、どうしたらよりきれいな傷になるか、どうしたらより早く治るか、などを常に考えながら診療することで日々新たな発見もあり、充実した1年を送ることが出来ました。これからも沢山の経験を積んで勉強し、機能面でも整容面でも患者さんのQOL向上の手助けとなれるよう頑張っていきたいと思っています。

    そこで形成外科への道、ここへの入局を迷っているあなた!とにかく一度見に来てみてください!待ってます!

  • 2018年度入局中村 薫乃先生

    「形成外科」という診療科を初めてきちんと認識したのは、私が大学4年生の終わり頃か5年生の頃でした。私の出身大学には形成外科がなく、新専門医制度が始まろうとしていた当時、基本診療科に何やら知らない科があるぞと思ったのが始まりでした。今思い返すと、この頃から形成外科が気になっていたのかもしれません。

    初期研修を行った病院は幸い、形成外科を必須で回るプログラムだったこともあり、形成外科について2年間勉強することが出来ました。

    大学を卒業するまで形成外科を全く知らなかった私が、形成外科を専攻することに決めた最も大きな理由は、2年間の初期研修を通して「何となく自分に合ってそうだな」と思ったからです。適当な回答に思えるかもしれません。しかし、意外とこの直感が進路を決めるときだけではなく、手術を含めた色んな局面で大事なのではないかと思っています。早いもので、入局して丸3年が経とうとしていますが、清川教授をはじめとした沢山の熱意ある先生方のおかげで、自分の感覚を信じて良かったと感じる毎日を送ることができています。

    久留米大学では、外傷、再建、先天性疾患、足病変、美容に至るまで本当に様々な疾患を取り扱っています。それぞれの分野に精通した指導医の先生方もいらっしゃって、幅広く形成外科を学びたい方には持ってこいの医局です。

    この文章を読んでくださっている方は、久留米大学形成外科に少なからず興味をお持ちの方だと思います。是非、一度医局見学に来てください。そして、「この医局は自分に合ってそうだな」と思ってくださった方と、一緒に手術が出来る日を楽しみにしています。

  • 2019年度入局田中 啓二郎先生

    研修医時代に傷を少しでもきれいに治したい、縫合の勉強がしたいと思い、形成外科の研修を選択。その魅力にどっぷりと浸かり、そのまま入局を決めました。

    形成外科は一言でいうと傷のスペシャリストです。その守備範囲は広く、全身のあらゆる部位の異常や形態変化を治療の対象にしています。機能回復とQOLの向上を担っている点が、他の外科系診療科と違っており、職人さんのような側面も持っています。患者が笑顔で再び社会生活へ復帰できるよう日々診療に取り組んでいます。

    久留米大学形成外科・顎顔面外科は和気あいあいとした活気ある医局です。教授をはじめとする熱意ある指導医がたくさんおり、時には厳しく時には面白く形成外科のいろはを教えてくれます。外傷・先天奇形・再建・美容と幅広い症例を経験することができます。

    形成外科はまだまだ新しい分野で、認知すらされていない地域も多くあります。逆に言えば、まだまだ可能性のある分野とも言えます。ぜひ私たちと一緒に切磋琢磨しながら形成外科を盛り上げていきましょう。

To doctorsぜひ一度形成外科に触れてみよう

2011年度入局原 茂

私が医師免許を取得したのは、スーパーローテーション制度が必須の新初期臨床研修医制度が始まった頃で、いわゆるGeneralistが中心となるよう施策の方向性が示されていました。またその後、新専門医制度が始まってから、その負の側面を必死に是正しようと、年々国は新しい施策づくりに奔走しています。進路を決定する際には目先の施策に振り回されたりすることも多いように思います。新専門医制度により、今後の進路を真剣に悩まれている先生方も多くいるかとは思いますが、短期間の変化に悩むよりかはやっぱり興味のあることを選択するのが良いのではないかと思っています。

また、新型コロナウイルス感染症の流行で社会でより明確になったのは様々な業界での2極化のようです。全世界でグローバルニッチな人材や企業が特にスポットを浴びて、さらに進化を遂げて、これまでよりも地盤を強固にしてきています。斜陽な分野においてはさらにその衰退を止められずにいます。社会情勢が大きな転換点を迎えているなか、医療においても違わず大きな転換点を迎えています。

ご存知の通り形成外科は現在ではまだまだ他科に比べてマイナーな診療科です。対象疾患も形成外科がない世界であれば、これまでなんとなく見過ごされてきたであろう治らない傷や先天奇形などの治療に真剣に向き合う希有な診療科であります。

一方で実臨床においては、新生児から高齢者、男性女性、頭から爪先までと多岐にわたる範囲の患者さんを対象とし、それに見合うだけの手術手技があります。その希少性と幅広さを掛け合わせるとまだまだ、拡大余地のある診療科であると言えます。臨床現場では日々新しい症例の連続でその治療には、先人の知恵に模することもありますが、基本的には形成外科学の考え方に沿って治療方法を個々に検討し、予定する通りの治療が進んだ際の喜びはひとしおです。学生や研修医時代は思いもしなかったような治療方法がたくさんありイメージだけでは理解できなこともたくさんありますので、少しでも興味があれば形成外科診療の見学や研修を受けて体感することをお勧めします。皆さんのアクセスをお待ちしております!